まっきー

ボヘミアン・ラプソディのまっきーのレビュー・感想・評価

ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)
4.7
2018/11/9 TOHOシネマズ新宿 dolbyATOMOS
2018/11/10 TOHOシネマズ日比谷 応援上映
2018/12/7 TOHOシネマズ日比谷 応援上映

音楽界のレジェンドが、映画界でもレジェンドになったということ。

二度目はようやく映画として観ることができた。

・Queenというバンドがスゴイ、楽曲が素晴らしい
・Live Aidは20世紀最大のチャリティ・コンサート
この2つを知らない人でも

・フレディの声、歌唱力、ビジュアルや音楽性が今でも革新的
・バンドのサクセスストーリーしかも実話
・厳格な家庭、バンドメンバーとの友情、スターの側近たち、恋人、それぞれとの人間関係
・移民、セクシャルマイノリティの苦悩(当時のエイズは死の病)

ここまでの企画段階で後世に残す意義がものすごくあり、既に歴史に残る名作の予感しかしないわけだけど

脚本、キャスティング、可能な限り本人音源を使っているところ、美術や衣裳、観客の表情、ネコ、サングラス、細部まで愛が感じられ、どれ一つ過剰になりすぎることなく、相乗効果で高め合いながら、クライマックスはまるで爆風。まさに圧で倒されそう。

ちゃんとオリジナルメンバーが関わって、愛情を持って丁寧に作り上げたのがよくわかる。

フレディやLive Aidを知らない人にも心に響く映画に仕上がっていると思う。
これを機会に知ってもらえたり、後世に伝わっていくだろうから、本当に素晴らしいことだと思う。

オールタイムベストぶっちぎり1位の座を捧げます。

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単なる映画として冷静に評価できない。もう二度と会えないと思っていた人と再会できて、その人のことをもっとよく知れたということ。

Top of the PopsでBreak FreeのMVを初めて見たときの衝撃。
いわずもがなの名曲の嵐と奇抜なヴィジュアル。今ならキモカッコいい、と両極端の感情を受け止める便利な言葉があるけど、当時はカッコいいと思っていてもなかなか好きとは言えなかった。それが次第に、戸惑いも超越した、スゴイ存在となる。
Band AidのDo they know it's Christmas?は今聴いても胸をつく歌詞と美しいメロディで、レコードは宝物。
そこになぜQueenがいないんだろう、とか、セクシャリティに関する連日の過熱報道、からのLive Aidへの電撃出演。
テレビの前で合唱した。
オペラ歌手とのデュエット、バルセロナを初めて聴いたときは、ジャンルを軽々と超えてしまう音楽性と歌唱力が神々しく畏怖さえ感じた。
そして、帰国した翌年、日本で訃報を聞き、とてつもない喪失感と一つの時代の終わりをも感じた。
それでもQueenは走り続けた。
ミュージカルWe Will Rock Youはロンドン、ブロードウェイでも大ヒット、来日もした。
ロングランしてたけど、どうしても気乗りがせず観なかった。
フレディがいないなんて。
いなくてもいいじゃん、Queenの曲が聴けるなら、ようやくそう思えるようになって2016年のアダム・ランバートとの来日公演に行った。
Queenだった。素晴らしかった。でもフレディがいなかった。
そして今年の初頭に初めてチラシを見かけたとき、ナンジャコリャーと震えた。
公開が近づくにつれ、期待がMax、からのDolbyAtmosでの鑑賞。

冒頭からLive Aidだなんて!チャールズとダイアナまでいるなんて!涙腺崩壊。
素晴らしい映画をありがとう。
ありがとう、Queen、
ありがとう、フレディ。
まっきー

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