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ボヘミアン・ラプソディのimLISAstmcのネタバレレビュー・内容・結末

ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

今年30歳になった私は、15年前にQueenを知って、大ファンになりました。

彼らの事は色々と調べたし、特にLIVE AIDの映像は、何度観たかわからない程、狂ったように観ました。

フレディは、私が3歳の時に亡くなっています。そして、LIVE AIDが開催されたのは私が産まれる前。タイムマシンがあるのならば、LIVE AIDは行きたい瞬間TOP3に入ります。

だから今回、この映画を作ってくれて本当にありがとうと言いたい。

Queen風にアレンジされた、20th Century Fox Fanfareが流れた瞬間に気持ちが高まり、無理して時間を合わせてでもDOLBY ATOMSの時間に鑑賞しに来て、本当に良かったと思った。

ストーリーの運び方が本当にスタイリッシュで、ドラマチックでありながら、名曲を上手く組み込んでいるので、泣けるけど気分も上がるし、様々な感情が湧きました。

シーンが切り替わる度に、胸が高鳴る。ワクワクして時間が過ぎるのが本当にあっという間でした。

キャストはみんな似ていたし、製作スタッフ全員から愛と敬意が感じられた。

特にブライアン・メイとジョン・ディーコンは瓜二つ。良くこんなに似ている俳優見つけたなぁと感心。

でもやっぱり、一番の賞賛を贈りたいのは、ラミ・マレク。ラミ以外に適役はいないと思う。フレディは本当に難しい役柄だと思うのに、見事に演じきっていた。

元々ルックスは余り似ていないと思うし、ラミの自身の爽やかさが時折見え隠れしたし、時々モノマネ芸人に見えなくもなかったけど(失礼)それでもフレディ本人に見えてくる瞬間があって。
最後の20分間では、本当にフレディが乗り移ったかのようだった。

フレディの妖艶さ、格好良さ、独特の動き、若干の気持ち悪さ(これまた失礼)、ロッキーホラーピクチャーショーのフランクン風の雰囲気も少しあって...(余談ですが、ロッキーホラーピクチャーショーはフレディもお気に入りでしたよね。)

ラミの “似せようとしてるし、魂は感じるけど似せきれない演技” は、フレディが誰にも真似出来ない唯一無二の存在なんだなと改めて実感させてくれた。

非難しているわけではなく、そこもまた、良かったポイント。完璧が良いとは限らない。

フレディは波乱万丈だったし、短命ではあったけれど、きっと最期は愛する人たちに囲まれて幸せだったと思う。そして、今でもこんなに沢山の人に愛されて幸せ者だと思う。

スターはフレディに限らず、人々を勇気付けているのに、自身は孤独である事も多く、面白おかしく残酷に取り上げられたり、なんだか不甲斐ないなぁと思う事が多くて、

みんなに持て囃される

調子に乗る

悪い奴に騙され利用される

落ちぶれる

パターンが多いと思うんだけど、フレディの周りの人はずっとフレディを見放さなかったし、本人よりもフレディの事を理解していたと思う。そしてみんなわりかし正気な人たち。そんな人達が周りにいて幸せだなぁと思った。それもフレディの人柄があってこそなんだろうなぁ。

パンフレットの、アクセルローズのコメントに非常に共感した。

“子供の頃、フレディの歌詞に支えてもらわなかったら、今頃自分がどうなっていたかわからない。音楽のあらゆる形について教えてくれたし、僕の心を開いてくれた。僕の人生において、あれ程偉大な教師は居なかった。”

私に色々な事を教えてくれたのは音楽だし、私をドン底から救ってくれたのも音楽。音楽が無かったら、正直ここまで生きてこられなかったと思う。

だけど偉大でありながら、スターも一人の人間。フレディの様に、お目にかかれなかったスターも居るけれど、私は生きている限り、スター達に感謝の気持ちや愛を伝え続けたいし、絶対に伝わると思っている。

毎日心に寄り添ってくれる心の友人達に、寂しい思いはして欲しくないし、幸せでいて欲しいものです。

We Are The Championsは、まるでLIVE AIDの為に作られた曲のようだと思っていて、フレディの今までの出来事や、バンドの解散危機を乗り越えて、久しぶりにステージに立った事を踏まえて歌詞を聴くと涙が止まらない。

擬似LIVE AIDを体験させてくれてありがとう。

Queenはメンバー全員が素晴らしい楽曲を作れて、Queenのイメージを保ちながらも、色々な曲調の楽曲で楽しませてくれる。最高で奇跡的なバンドだと思う。

昨今では、アダム・ランバートを迎えてツアーに回ったり、他のアーティストをボーカルに迎えてパフォーマンスする事も多いQueenですが、ジョン・ディーコンが参加しない理由は「フレディの居ないQueenはQueenじゃない」からだそう。

凄く共感。
アダム・ランバートを迎えたツアーに私が参戦しなかったのも、同じ理由から。

もちろん、Queenがみんなに愛され続ける為に、今でもQueenとして活躍し続けている、ブライアンとロジャーも素晴らしいし、二人の協力がなければこんなに素晴らしい映画も生まれなかったと思うけれど、メンバーそれぞれの形で、変わらずにQueenを大切にし続けている事が伝わってくる。

映画を理由に、Queenについても語りすぎてしまった。。。好き過ぎて仕方ないよ。
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