JTKの映画メモ

テルマのJTKの映画メモのレビュー・感想・評価

テルマ(2017年製作の映画)
4.0
その後の展開を暗示させる、北欧ならではの寒々しいながらも静謐で美しい冒頭のシーンから心を奪われる。
念力少女を扱った映画ではブライアン・デ・パルマの「キャーリー」が有名だが、アメリカ映画らしい「虐められたので念力で仕返し」みたいなわかり易い構図のホラーではなく、数多のメタファーが散りばめられ抽象度も高く感覚的な作品故に好みは分かれるだろうが、映像も終始美しく、おまけにヒロインも可愛らしい。自分はたいそう気に入った。
ミルクに赤い血、とか、美少女の口に蛇侵入、とか、瀕死の小鳥と横たわる美少女、とか、その感覚。いちいちいいのだ。
今年度のベスト10には確実に入るな。