キミシマユウキ

ガーディアンズのキミシマユウキのレビュー・感想・評価

ガーディアンズ(2017年製作の映画)
2.9
冷戦時代ソ連の実験で超人的なパワーを手に入れた者たちが現代になり、とある男を倒すために集結するが…

2017年のロシア映画!
「マーベルへの挑戦状だ」
「ロシア版アベンジャーズ」
等の挑発的な文言に誘われてアメコミ好きオタクとして使命感を持って鑑賞。


「世界よ、これがロシア映画だ()」


って言ってしまっていいんですかね?(笑)
これが露映画の限界だと思われたらなんだか残念な、マーベルやDCの二番煎じ、いや3番煎じにもなってない残念な作品。
もっと面白いロシア映画もあるんでしょうが、そっち方面は知識不足なので別の方にお任せして今作の感想をば。
どこから突っ込んでいいのかわからないけども、頑張ってスーパーヒーロー映画を作ってました。
意外と映像やアクションはそれなりに資金があったのかダサいなりに上手く映せている。
序盤数分で『攻殻機動隊』ぽい多脚戦車の滑らかな動きと射撃シーンや瞬間移動マンのCGはまぁまぁ興奮できた。
ただストーリーとやらその他諸々がダサ&ダサで観てられない(笑)
仲間を集める過程もヘタクソだし、それぞれのキャラ付けのために自分の過去を独白させるシーンを毎回設けるテンポの悪さにも驚きを隠せない。

最も微妙だったのはキャラクターの個性と能力。
劣化版『ファンタスティックフォー』というかなんというか…。
一応全員雑に紹介しよう
※一部フィクションを含んだ表現

・リーダーっぽい修行僧
能力:念動力(岩のみ)
岩だけしか動かせないマグニートー。
主人公っぽいのに武器が鞭でダサい。
リーダーっぽいのにリーダーシップがないことが悩み

・瞬間移動廚2病マン
能力:超高速移動
フラッシュ+ウィンターソルジャーに廚二病テイストをブレンドした感じ。
アクションはかっこいいが、高速移動能力を中途半端にしか使わないから肝心な時使えない男。
素顔はアジア圏ぽいのが悩み

・透明人間女
能力:透明化
透明にしかなれないのでヒーロー活動より諜報に向いていると思います。
美女なのに脱ぐシーンほとんどないし、
記憶喪失設定は展開を無駄に複雑にさせるだけなので必要ないかと。
全身にあるタトゥーで日本の温泉に入れないのが悩み

・無限パンツ熊おじさん
能力:クマに変身
ハルクとロケットを足して割った科学者系暴走男。素顔はイケメン。
男⇒熊男⇒熊さん
と段階があり、熊さんになったあとは本当にただ野生のクマがそこにいるだけで笑う。
変身するたびに全ての服が破けるのが悩みだったが、シーンが変わるとズボンだけ再生される政府の秘密兵器を手に入れたっぽい。

とまぁグッダグダなキャラ設定なわけです。
最後はまさかのスーパー戦隊シリーズの合わせ技的な無理やり展開でエンド。
一時は世界大戦や冷戦や宇宙開発でアメリカと常に張り合っていた大国が、映画製作という部分ではここまで差をつけられてしまったという事が露呈しまいましたね。

ロシアの映画はおそロシア。

スーパーヒーロー好き、そしてロシア映画ってどんなもんなの?て方々にはオススメはしないですが、怖いものみたさにどうぞな作品。