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トレイン・ミッションのFMLのネタバレレビュー・内容・結末

トレイン・ミッション(2018年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

この列車、ヤバい

10年勤めた保険会社にクビを切られ、失意のまま乗り込んだいつもの列車──

悪役がえげつなく似合わないヴェラファーミガに取引を提案され、息子の大学費用、住宅ローンあらゆる負債を背負い込んだニーソンは10万ドルという賞金に目がくらみ了承してしまう

アクション俳優として確固たる地位を築いたにも関わらず、相変わらず哀愁漂う表情のリーアムニーソン
上記の通り悪役が似合わなさすぎるし普通のパツキンねーちゃんにしか見えないヴェラファーミガ
同じく悪役が似合わず、そしてもはやウォーレン夫妻のイメージが強すぎていつ悪魔祓いを始めるのかとソワソワしてしまうパトリックウィルソン
悪役顔すぎて出てきた瞬間「おまえが絶対黒幕やろ」と疑ってしまうサムニール
ただのギャルの役でも存在感を隠しきれないフローレンスピュー

ハリウッドを代表する豪華キャストが集まったこの列車で一体何が起こっているのか──

全車両に監視カメラでもついてるのかってぐらいすべての行動を見張られてるニーソン
どの車両に移動してもその車両に人がいなくても何故か全部把握されてる
もはやミステリーの域である

そして標的を探すため電車内を何回も何回も行き来するニーソン
標的の名前が"プリン"であるがゆえに「おまえがプリンか?」と名前を呼ぶたびにちょっとかわいいと思ってしまい、緊張感がなくなるのは、果たして良いことなのか悪いことなのか

そもそもいくら毎日乗ってる通勤電車とはいえ常連客の顔などそこまで覚えてないやろというツッコミはこの映画にはもはや通用しない
なぜなら、それを言ってしまうとこの映画はそこで終了してしまうからである

ツッコミどころが多すぎるなら、むしろそのツッコミどころに体ごとツッコんで開き直ってやればいい
映画だけじゃなく、小説にも漫画にも人生のあらゆる場面でも応用できそうな知識を、この映画のおかげで身につけることができた

あらゆる困難を乗り越えて、ついに巡り会えたプリン
当然、スプーンですくって食べられるような甘い現実はそこにはない

ニーソン、プリン、そして謎に包まれた黒幕の存在──
列車の中で隣同士になった人
吊り革に捕まってただ立ってる人
たった一駅で降りていく人
何気ない光景、ささやかな瞬間
けどそこにはいくつもの人生のドラマが確実に刻まれている

そんなことを考える刹那、ミッションインポッシブルPart 1にも匹敵するド迫力のアクションが繰り広げられる
淡々としたクライムサスペンスかと思いきや、終盤にそんな展開を仕掛けてくるとは..
この列車、ヤバい

家族も守る、プリンも守る
正義に燃えるニーソンの渾身の戦い

──終点までついてこれるか?
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