まさなつ

コスタリカの奇跡 ~積極的平和国家のつくり方~のまさなつのレビュー・感想・評価

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夏休みの宿題=戦争を考える2

コスタリカは1948年に常備軍を撤廃。憲法にも規定された。以来、条約や国際法、そして国際機関との関係を強化しながら国際的な関係性の中で独自の安全保障体制を構築していきました。

莫大な予算が必要となる軍事費をよりよい教育や国民皆保険制度の実現のために振り分けてきた、、。

これは題名にあるような「奇跡」でもなんでもない。軍隊があるから戦争になる。だから常備軍を持たない。紛争が起これば粘り使い外交交渉と国際法に訴える。浮いたお金を教育や医療に回す。それにより人が育ち国が繁栄する。至極真っ当な考え方。それを「奇跡」と思う時点で、戦争がなくなっては困る人々に、思いこまされているのかもしれません?

そうは言うても、あの国が攻めてきたらどうすんの、、多くの人が思う疑問。

コスタリカでは、有事には義勇軍を組織する権限が大統領にあり、警察組織も充実しているらしい。だから、それで時間を稼ぎ外交で打開策を探る。もちろん急に言ってもどこも助けてくれないので、普段から様々な外交努力をしている。

また、小国が常備軍を持ってたとしても、巨大な軍事国家が攻めてきたら守る事なんてできない、、無駄ということ^^;

そんなコスタリカも、何度も再軍備の危機はあったよう。現在は他の国々と同じ様にグローバル化の波に晒され、貧富の差も拡大している。

でも、この国の凄いところは、高い志とそれを実現しようとする強い意識。立派なリーダーが次々に出てきて、国民も自国をどうしたいかを真剣に考え行動している点にあると思います。

70年前に軍隊を解体したコスタリカの画期的な取り組みから学ぶべきことは大いにありそうです。

夏休みの宿題は終わらない、、。
まさなつ

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