日本のホラー映画と言えば何と答えるか?
ずばり「リング」だろう。
1998年公開の本作品はインターネットがやっとこさ普及しはじめた時代で、SNSも無く、オカルトブーム真っ只中であった。
民放でも、超常現象やUMA(未確認生物)をはじめ宇宙人や心霊現象などをとりあげた信憑性のうすい番組が多かった。
それは、視聴者が怖いもの見たさと本当なのでは?という意識があったからではないかと思う。
そんな時代にホラームーブメントを引き起こして社会現象にもなったのが「リング」である。
この作品を約25年ぶりに視聴してみる。
これが、とても良かった。まず古さを感じない。でいて、当時の映像技術を取り込みつつ人が「怖い」と感じる要素が分断に組み込まれている。
稚拙な小細工がホラーになると途端にシンプルに恐怖に変わる。
物語の展開自体は緩慢である程度の理解力が無いと退屈だ。なので、実は30代くらいが丁度楽しめる作品なのでは?と思う。
余談だが、原作は実はとても「物語」が作り込まれていてホラー部分より物語部分が傑作だったりする。
なので、それを90分という短い映像に纏めるのというの酷だと思う。
これをこの時代に映画館で観ると、それは絶叫しても仕方ないだろうなぁ。