平田一

ミスター・ガラスの平田一のネタバレレビュー・内容・結末

ミスター・ガラス(2019年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

序盤からしてパンチに欠けてた。
直近の『スプリット』を配慮したかは分からないけど、いきなりジェームズ・マカヴォイ演じる"パトリシア"で出だしはイマイチ。オープニングはインパクトと流麗さが大事なはずだし、ならデヴィッド・ダンの息子にオープニングを任せて欲しい。ファンならあれから19年かと大きな感慨に浸れるし、知らない人でも作品世界の良い案内を担えたはず(彼も大人になってたなあ)。

あと本作の"魔女狩り"組織のメンバーの医者もイマイチだった。というかイライラしたし、出だしからしてキナ臭い。三人の異能性を常に否定で否定の連打。あれにセラピストの技能は残念ながら皆無だろうし、それどころか三流以下の偽善者な上に卑劣なペテン師。あれがずっと思いの外、登場シーンが多かったから、ずっとストレス溜まりまくったし、もう何か、見てて嫌だった。

ただし"ミスター・グラス"イライジャが最後に仕掛けたトラップ然り、好きな場面も沢山あったし、そう悪くは見ていない。それに三人とその理解者の人間ドラマはスゴく良かったし、あれでシャマランは人間ドラマがやっぱ好きなんだと実感。

19年もの長き宿題が終わった意味では良いと思うけど、もっと色々工夫できたと思えただけに残念だった。
平田一

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