大切な人と触れ合えない。
一緒に景色を楽しめない。
ずっと側に居られない。
有り得ないファンタジーのはずなのに、こんな状況だからこそ共感できてしまう。
理不尽に縛られながらも愛を一途に全うする彼ら。可哀想と言えばそれまでだが、それ以上に羨望が圧倒する。
どんな状況にあっても、その人を一番に想えることこそが愛。
当たり前に聞こえるかもしれないが、実は最も本質的、かつ難しい定義なのではなかろうか、と彼らを見て思わされた。
所詮これはファンタジー映画、と単に現実から切り離すのは勿体ない。
白黒で味気ないように思える世界も、愛さえあれば、少しカラフルに想えてくるかもしれない。