カトマン

マイティ・ソー バトルロイヤルのカトマンのレビュー・感想・評価

4.0
今年のマーベルスタジオ作品の中ではダントツ。前作までの史劇的なテイストを思いっきり捨て去り、どこまでも悪ノリな会話と展開、極彩色の世界観がソーのキャラに上手くハマってる。今作の方向転換は成功している一方で、ガーディアンズと同じテイストになっている感じは否めない。前作までソーの世界観を上手く活かしてはいるものの、もう少し差別化をしても良かったと思う。
軽快なテンポと悪ノリなジョークの裏で、今作が「移民」というタイムリーに重たい着地点に降り立つのは、ちょっと予想外だった。希望的なラストを迎えるものの、移民達の先行きは現実同様に受け入れ先での不安要素が残る。ロキが受け入れてもらえるか心配してたのが、彼が以前に悪事を働いた事もあるけど、移民という立場からしたら当然だろう。序盤と後半に移民の歌をバックに暴れ回るソーの姿に痺れた後にこうした展開を持ってくる所に一筋縄ではいかないセンスを感じる。
しかし、後半のアズカルドを舞台としたバトルは本当に痺れた。移民の歌と共に登場人物たちの見せ場がこれでもかと出てくる。しかも各シーンが無茶苦茶カッコいい。MCUの中でも屈指のバトルシーンになってる。
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