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Boris Godounov(原題)
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『Boris Godounov(原題)』に投稿された感想・評価

たむ

たむの感想・評価

3.5
『ポゼッション』などの刺激的で過激な暴力と性の壮絶な映画を作ってきたアンジェイ・ズラウスキー監督のオペラ映画です。
舞台劇の映画化といえば、舞台の脚本をもとに劇映画にするもの、舞台をそのまま映して映画にするものがありますが、本作はオペラをそのまま劇映画にしたとてつもないスケールの映画です。

ロシアの皇帝を描き出した内容を城も戦の陰謀もオペラの歌を歌いながら展開するので『レ・ミゼラブル』と近い印象です。
それをあくまでも舞台劇ですよ、1989年の作品ですよ、というの事を時々意識させてきます。
1989年は米ソの冷戦が終結したり、激動の時代。
帝政ロシア時代の大混乱を現代にも通じる繰り返される歴史という大きな視野を持ったスケールの巨大な作品ですね。
Jeffrey

Jeffreyの感想・評価

3.0
「ボリス・ゴドゥノフ」

冒頭、16世紀のロシア。皇帝ボリス・ゴドゥノフが、自ら殺害した皇太子の亡霊に取り付かれ、ついには精神に破綻をきた。圧倒的オペラ、豪華な衣装とメイク、不条理劇、即位、チェロリスト、フョードル、謎の死。今、歴史的絵巻が写し出される…本作は鬼才アンジェイ・ズラウスキー監督による圧倒的オペラ映画で、1989年にフランスとスペイン、ユーゴスラビア合作で作られた本作品は、今までメディア化されておらず、見る術がなかったのだが、今回紀伊国屋書店から国内初BD化され、初鑑賞したが凄い映画だった。そもそも監督は、「ポゼッション」(彼の作品の中で大傑作だと自負している)や「私生活のない女」「狂気の愛」などエキセントリックで暴力的な作品のイメージが強いが、不条理劇「夜の第3部分」SFドラマ「シルバーグローブ 銀の惑星」を撮るなど、カルト的人気を持つ作家が、まさかここまでの圧倒的オペラ映画作るとは思いもしなかった。しかもラストのクレジットでこの作品が1989年に撮られたと示されるが、89年が世界的なうねりを持った歴史的な年であることをメッセージ的に発してる。

東欧はポーランドの労働組合、連帯が選挙に勝利し、以降次々と社会主義政権が崩壊、中国の北京で天安門事件が起こる。そして東西ドイツの壁が崩され、米ソが冷戦の終結を宣言し、日本では1月7日に昭和天皇が崩御、昭和が終わり平成となり、年末には日経平均株価が最高値を記録しバブル景気の絶頂を迎えて行く事柄があった。この作品の最も眼差しが強くなっているのは指揮のチェロリストでも名高い20世紀の巨匠ムスティスラフ・ロストロポーヴィチである事は一目瞭然で、彼は2007年に亡なっているが、日本とも縁が深く、たびたび来日もしているようだ。旧ソビエト連邦、アゼルバイジャンのバクーに生まれ、チェロリストの父とピアニストの母から音楽を習うと、幼少より才能を開花させたそうで、チェロリストとしては20世紀後半を代表する世界的巨匠であり、指揮者としても多くの録音を残しているとの事。

若い頃から国内の数々の賞に輝き、成功を収めるが、1970年に作家アレクサンドル・ソルジェニーツィンを擁護したことでソビエト当局から反体制分子とみなされ、演奏活動停止されてしまうのだ。74年亡命を果たし、アメリカに渡る。90年ソ連がゴルバチョフ体制となって国籍を回復。芸術のみならず人道的活動に関わり、音楽家として多くの勲章を授与している。相撲付で親日家らしい。さて、物語は16世紀のロシア舞台に皇帝ボリス・ゴドゥノフが、自ら殺害した皇太子の亡霊に取り付かれ、ついには精神に破綻をきたしてゆく姿を描く圧倒的オペラ映画で、原作は19世紀ロシアの詩人プーシキンが書いた詩編による戯曲を下にして同じく19世紀ロシアの音楽家モデスト・ムソルグスキーが書き上げ、作曲、オペラとして発表したもので、

ボリス・ゴドゥノフはイワン雷帝に仕えた貴族で、イワン雷帝の死後、その三男フョードルが受け継ぐと、摂政につき実権を握る。そして彼の死後、皇帝に即位、フョードルの後継者だったらドミトリーが謎の死を遂げたことがボリスの仕業ではないかとの憶測が飛び、さらにその後、死亡したはずの皇子ドミトリーを名乗る若者が現れ、彼は国中の支援を得て行くと言う話であり、ズラウスキー監督は縦横無尺のカメラワークを駆使して映画のセットやカメラをも画面に取り込み、また第二次大戦を思わせる銃を抱えた兵士を登場させるなど異色の演出で、豪華な色彩絵巻を繰り広げて魅了している。指揮はチェロリストでも名高い20世紀の巨匠ムスティスラフ・ロストロポーヴィチロストロポーヴィッチである。この作品は圧倒的なビジュアルインパクトがすごくて、終始圧倒される。自分はオペラ映画をあまり好きでは無いため、評価はこのぐらいになってしまうが、西洋諸国の人からすればやはり凄い映画なんだろうなとは思う。

でもやっぱり監督の傑作は81年の「ポゼッション」(この作品もBD化される噂があったのに未だに発売されないのがほんとに不満である)で、イザベル・アジャーニがカンヌ映画祭で女優賞受賞したあの信じられないほど不気味なSF映画だろう。私自身「シルバーグローブ」も大変好きだけどね。彼は確か黒澤明をすごくリスペクトしていたと思う。この映画のクライマックスの音がなくなって映像だけが動いているシーンはなんとも居心地の調子が悪くなる余韻があり、よかった。
映画館で観たら感動しそうでした