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ローラのmのネタバレレビュー・内容・結末

ローラ(1961年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

フランス西部の港町ナントが舞台。セーラー服を着た水兵たちが集うキャバレーには、初恋の男性を待ち焦がれるアヌーク・エーメがいる。3人の男たち。すれ違いの恋。儚い初恋。

海沿いの道をミシェルが乗る車が疾走してくると、大きな題字が表示され、本作がマックス・オフュルスに捧げられた作品である事が示される。この場面ではベト7の第2楽章が流れており、ゆったりとして叙情的な音楽が非常に美しい。特に好きな場面は、14歳の少女と水兵が遊園地で遊ぶシーンだ。バッハの平均律クラヴィーアにのせて綴られる詩的なショットが、まるでチェンバロの音の粒のように輝きを放っている。スローモーションの中で舞う髪は、まさに初恋の幻影そのものである。ヒッチコックの回転木馬とは大違いだ!
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