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狂覗のペジオのレビュー・感想・評価

狂覗(2017年製作の映画)
4.6
「映画の冒頭と終盤で登場人物が違う顔を覗かせる」(平たく言えば「本性を現す」となるのだろうか。)のが良い映画の条件の一つだと言う人がいる
割と同意である
さすれば世間から「聖職者」などと誰がやっても役者不足となる呼び方をされる一方で、「学校しか知らないくせに」とその人生経験の乏しさを揶揄され、ややもすれば人格すら軽視される事もある「教師」という人種はこの条件に最も適してるのかもしれませんなー
(ああ我ながら偏見のカタマリ。)

何故か思い出した映画は『CUBE』であった
恐らくは登場人物達の善悪や攻め受けの立ち位置が前半と後半でまるで入れ替わってしまう展開に個人的に類似点を見出だしてしまったのだろう
そういやクライマックスで発覚する「ある事実」は『SAW(一作目)』にも通じるかもしれない
正しく和製「ソリッドシチュエーションスリラー」な映画
…するってぇと「教室」ってのはあの立方体や地下室並みの「閉鎖空間」ってぇ事なのか!?(ジャンルを意識する事がテーマの補強に繋がっている⁉)

…社会派な問題提起はそこそこに純粋な娯楽、ジャンルミックス映画として素晴らしい出来

綿密な伏線の果てに訪れる「ホラー」的なカタストロフィに「何か」が浄化される様な快感を感じた
「何か」とは結局「教師」という生き物に対する僕のわだかまりだろうか?
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