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L.A.コールドケースのMasterYuのレビュー・感想・評価

L.A.コールドケース(2018年製作の映画)
3.5
1997年、ヒップホップシーンのスター、ラッパーのビギーことノトーリアス・B.I.G.が何者かに射殺された。その半年前にはビギーと対立していたとされる人気ラッパーの2パックも射殺されており、この2つの事件は、ヒップホップ東西抗争が原因だとされていた。
ビギー殺害から18年が経ち、事件を調べていた記者のジャックは、当時捜査を担当していたロス市警の元刑事ラッセル・プールの元を訪れる。
警察を辞めた後も事件の真相を追い続けていたプールの口から語られるロス市警の闇とは・・・。

ヒップホップシーンにはまったくもって疎いんですけど、ちょうどこの事件があった時にロス近郊に住んでいて、テレビでひっきりなしにこのニュースが流れていたことが思い出されます。
そんな事件が今なお未解決な理由、劇中で実在の元刑事プールが語る話が真実ならば合点がいく。

ストーリーとしては何せ未解決事件なわけですから、スッキリした終わり方はしないのは当然で、この事件の捜査のせいで、警察の中で居場所がなくなり、家族も離れていってしまったプールの生き様を汲み取るといった面が強かったように思われます。

そのプールを演じたジョニー・デップの静かで抑えた演技力は流石の一言。
記者ジャックを演じるフォレスト・ウィテカーがそれを支えるといった感じで、最後まで2人の演技の緊張感に引っ張られる作品だったと思います。
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