中学生の頃、パソコンでやる「メール」がものすごく楽しかったのを思い出した。なんであんなに夢中になっていたのだろう。普段学校でしゃべっている同級生と電子上でやりとりをしているだけなのに、家に帰ってはすぐにパソコンに向かい、立ち上がるまでの時間をウキウキと待ち、ようやく開いたoutlookに新しいメールが届いていると、それだけでうれしい気持ちになっていた。面と向かって会話する時にはできないようなはずかしい話をメールでは何故かしていたし、返信をする度に溜まっていく「Re:」はその人との仲良しの証みたいだった。
いま、メールはほとんど会社の仕事でしか使わないし、個人メールに届くのは登録した通販サイトのメルマガやAmazonからの配達通知くらいだ。
とてもじゃないけど、溜まった通知をみて、うれしい、とは思わない。ゾッとして、静かにアプリを閉じる。
『You've Got Mail』のストーリーをLINEやSNSで置き換えたとしても、面白くなる気がしないのはなぜなんだろう。
メールにあって、SNSにないものは?