コマミー

ゴールデン・リバーのコマミーのレビュー・感想・評価

ゴールデン・リバー(2018年製作の映画)
4.0
【縛られながら生きる】

※初千葉での鑑賞です。


とても驚かされた映画だった。
どう驚いたかと言うと、本作の[物語の構成]にある。

物語の中心となる人物は、本作の原題にある[シスターズ・ブラザース]の二人だ。ポスターにある、後の二人の[連絡係]と、二人が探している[化学者]は、そのあとに出てくる。二人は、川底に潜む[金塊]を求めて旅をしている。だが、二人は町の[提督]に雇われている身で、弟の方は比較的[乗り気]なのだが、兄の方は少々[卑屈さ]を感じている。
一方、後の連絡係の方は、半強制な感じでやらされていて、化学者を捕まえたものの[罪悪感]を感じて、拘束を解き、共に寝返りをする。

前半は、両者共に緊迫した状況のシーンが続く。西部劇らしく、かなり激しいアクションが続く訳ではないが、四人の[素性]がある程度は読める展開になっていた。後半は、四人がいよいよ合流し、薬品を使い、金塊を掻き出すシーンから始まるのだが、前作の人物像から[打ってかわる場面]になっている。
前作と後半で全く違う雰囲気の人物の描き方をするだけでなく、結構周りの"涙を誘う要素"を感じさせる場面もあった。少々「荒野の七人」のような男臭い感動を感じさせた。

自らが[置かれてる状況]に縛られながらも、懸命に生きようとしている男たちに、本当に感動させられた作品だった。

そこには不思議な抱擁感に包まれて、離れることが出来ないような、そんなものを感じさせました……。
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