MrTomatohead

ゴールデン・リバーのMrTomatoheadのレビュー・感想・評価

ゴールデン・リバー(2018年製作の映画)
3.8
一攫千金を狙い、思わぬ形で力を合わせることになる4人の感動的なドラマ。
というよりも、ホアキンフェニックスとジョンCライリーの2人のシスターズ兄弟の物語という印象。
金を求めているというよりも自由を求めた4人の交錯。

チャーリーは頑固で暴力的、それは父を殺したことによって変貌してしまった。そんなチャーリーを支えなければならない兄イーライは自分も殺し屋になってしまう。
兄の愛が切ない、ラストの母親の愛の前には殺し屋兄弟もただのかわいい息子たちに映る。
兄イーライは殺し屋を辞めて自由になりたい。弟チャーリーは殺し屋を続けることが自由なんだと言うが、頑固で暴力的なチャーリーは右腕を失わなわないと変わらないんだなぁ。感情的になる弟の弱さと毒蜘蛛やら駄馬やらと運のない兄の弟への愛が感動的なドラマを生んでる。

そこに錯綜する調査員モリスと化学者ワームが物語に深みを増す。
父の呪縛から解放されて自由になりたいモリス。自由な社会を構築したいワーム。
あんなことになるとは。

西部劇なんだけどぽくないのが面白い。情景描写が多くてすごい綺麗な作品。
ラストの部屋を回りながら撮ってイーライの健やかな表情で終わるエンディングは最高。
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