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ヴェノムのkeitoesのレビュー・感想・評価

ヴェノム(2018年製作の映画)
4.4

満を持してやってきたヴェノムの単独映画。
サム・ライミ版3の後や、アメイジングの3以降にスピンオフとして作られるとか、いろいろ噂をされては、そのたび頓挫してきた「ヴェノム」が、ついに!

三度目の正直!

本来はスパイダーマンの敵として存在するのに、今回の映画は一応ホームカミングと同一世界ではあるけれど現時点では直接的には繋がらないと言われている非常に微妙な立ち位置。
というか、そうしたらこの世界にはアベンジャーズもいることになるの?
そもそもMCUに片足だけ突っ込んでいる世界というのが概念的に難しい。

そして、本国ではめちゃくちゃ評価が割れたり、いやそもそもその感想は操作されたものだ!と言われたり、取り巻く状況の方がすごいことになっちゃっている。

そういう訳で、面倒なことは考えず平常心で観てきた…。 結論。

普通に面白い!!!!! 予告がめちゃくちゃダークだったのに、実際はコミカルな部分も多く、エディ・ブロック(トム・ハーディ演じる主人公)とヴェノムの掛け合いーー傍から見れば自問自答がとっても面白かった。ヴェノム推しが増えそうなくらいすごく面白い奴。
それでいて、シリアスな部分とかシニカルな台詞回しもちゃんと存在していて、そのバランス感覚がとても良いと感じた。

これはトム・ハーディ以外考えられないくらいピッタリな役柄で、斜に構えながらも正義感に満ちている主人公に感情移入することができた。

スパイダーマンとは違った身体を液状化
させるアクションもとても斬新で、目を離せない。
スパイダーマン第1作の逆さ吊りキスに並ぶ、偉大なキスシーンも生まれた!

結構グロいシーンも沢山あって、ヒーローものと思ってきた子供は大丈夫だろうか。
まあだんだんシンビオートが可愛く見えてくるから大丈夫か。

強いて言うならば、ヴェノムに変身するまでのテンポがちょっとだけモタついるような印象は受けた。
スロースタートな映画が苦手な人は、ここで凡作フィルターをかけてしまうかも。

でも全体として、とてもコンパクトに纏められていて、エンドロールが始まった瞬間「えっ、もう終わり!?」と思った。

でも例に漏れず、エンドロール以降たくさんのスペシャルなシーンが登場するので大丈夫。

すごくエキサイトする出来事と、ついに凄いことが起こったなと思う出来事が。
異次元に突入したようだ!SUMCの開幕だ!

あとは最近発売されたPS4のスパイダーマンって、改めて凄いなって思った。

主演以外のキャストもすごく良くて、ミシェル・ウィリアムズなんか今までアメコミ映画に出てなかったのが不思議なくらい、素晴らしい演技だった。

悪役のリズ・アーメッド(イギリス人ラッパーで、ローグワンではボーディーをやっていた!)もめっちゃ冷酷で憎たらしくなるくらい良い演技だし、ギフテッドの先生でお馴染みジェニー・スレイトもすごく良かった!

勿論、スタン・リー御大も!

とにかく、この映画は色んな意味で序章に過ぎないと思うので、これからの凄い展開を期待しています。
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