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ジュピターズ・ムーンのSUNSHOWERのレビュー・感想・評価

ジュピターズ・ムーン(2017年製作の映画)
3.8
無宗教の人なら一度は「宗教がなくなれば世界の争いが減るんじゃないか?」と考えたことがあると思うけど、この作品ではそうではなく、原理的な神の概念を正しく受け入れれば、争いがなくなるのではないかと考えた物語。私にとっては初めての切り口だったので、とても心に響いた。

ただ、テーマも演出もよくできているのに、いろんなところが作り込みすぎで、目的が散漫になっているのが残念。「これ要らなくない」という挿話が多かったし、そもそもタイトルが一番混乱するし、キザい。もうちょっとストレートでいいのになと思う。

なんにしてもラストの奇跡を人々が見上げるシーンは本当に美しかった。飛んではいないけどREM「Everybody Hurts」やKendrick Lamar「Alright」を彷彿とさせた。やっぱり人々は奇跡を待ち望んでいるんだなと思った。今のこの時代に目の前で奇跡が起こったら、人々は本当に争いを止めるだろうか? 作品では「罰(ばち)」という概念があるから止めるはずだと言っているようだけど、どうだろうか? こればかりは神のみぞ知る (●’ᴗ’●)✧
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