フランソワ・オゾンは『ブラック・ジャック』を読んだに違いない。
ピノコの話である。
まあそれは冗談としても、いつもドヤ顔で洒落た事やってる風なのだが、大体どっかで見た話だなというのが多いので、食わせ者だと思ってます。まあ偏見ですかね。
大した話もしない癖に、モテてる奴みたいな印象で何かムカつく。
普通は憧れている叶わない姉がいて、劣等感に満ちた妹が姉を殺してしまうのではないかという強迫観念に苦しむ。そしてとうとう殺して、姉に成り切るみたいな・・・そんな神経症話にしそうだ。
それだとバレバレなので、主人公の女性ではなく相手の男性の方に秘密があるように話をミスリードしている。
結局それは、心理学でいう投影なんだよという辻褄合わせでしょう。
良いオチが確定してるので、それまではどこまで話をズラせるかが狙い目なのだろう。
だから本当にやりたいのは双子の話よりも、夫と瓜二つの男に、夫の秘密の匂いを嗅ぎ出して興奮していくという倒錯の部分なのだろう。
夫の知らない一面を、同じ顔の男の中に見出して惹かれていくという・・・アブノーマルな性描写をメインに描いてる。
推しメンと似た女性と結婚するオタクみたいな。
で、結局ピノコです。
ブラック・ジャックに手術してもらえば、姉も助かったのにね〜。