るるびっちさんの映画レビュー・感想・評価

るるびっち

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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

3.8

水木しげるより横溝正史の世界が強い。
『犬神家の一族』丸出しの、家父長制と因襲に支配された世界。
家系の呪いと血の継承。閉鎖的な村と排他性。
全て横溝ワールドだ。
改めて彼が和製エンタメに与えた影響の
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ゴジラxコング 新たなる帝国(2024年製作の映画)

3.0

山崎ゴジラの時、ゴジラを強い悪役にすることで人間たちに感情移入できたと書いた。
ゴジラシリーズは、悪役キングギドラに正義怪獣ゴジラが戦うという構造にした為、子供たちはゴジラに感情移入して人間は脇役に甘
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隣人X 疑惑の彼女(2023年製作の映画)

2.0

劇場予告を見た時から、一種のメタファーで宇宙人に託して移民差別・異質排除の閉鎖性を描いてるのだろうなぁと思った。
SFと思って観て、実は移民差別の話で驚いて感動! 
なんてことはない。
最初から透けて
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法廷遊戯(2023年製作の映画)

3.1

過去に囚われて、未来に生きようとしない三人の話。
まさに遊戯であり思考実験に過ぎないので、何一つ真実らしさはなく、ご都合主義の作り話。不幸な生い立ちが罪を生むという因果話。
社会が暗いのではなく、作家
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ノイズ(2022年製作の映画)

3.8

いっそ喜劇に振り切った方が良かったと思う。
新産業で盛り上がる過疎島で、迷惑なノイズ男を誤って殺害。
死体隠しで、三人の仲間が四苦八苦する。
隠す側と警察の戦い。
だが途中で死体が増加し、島民多数によ
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MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)

3.9

人は見たいものを見る。
本作においても、対立する二つの見方があるようだ。
一つは支配的な男性の無自覚な威圧に対して、女性側の嫌悪を表した作品という見方。
もう一つは、全ては女性の罪悪感から生じていて、
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喝采(1929年製作の映画)

4.3

観客の感情をコントロールするのが上手い!
最近の映画はストーリーは巧妙だが、観客の感情をコントロールする点においては、古典映画の方が巧みではないかと思った。

踊り子の母を持つ娘がヒロイン。
母親がシ
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シェイクスピアの庭(2018年製作の映画)

4.0

シェイクスピアはジョージ・ルーカスである。
二人とも同時代の作家たちとは、桁違いの富を築いているのだ。
彼は二束三文の劇作料よりも、劇場の株と不動産投資で稼いだ。
ルーカスも安い監督報酬より、スター・
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うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー(1984年製作の映画)

3.8

漫画家の自殺があり、今後は原作を自由に改変することは、昔のようにはできないだろう。
本作も、今なら原作ファンのクレームが集中砲火しそうだ。
本作によって、押井守監督は映画作家として認められた。
今なら
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スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

3.9

居場所の話。
思春期には家庭も学校も仲良しグループもちょっと違う、自分の居場所じゃないと感じるのだろう。
最初にグウェンが、自分に合うバンドを探していると語る。
彼女にはバンドも家庭もヒーロー活動の世
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かがみの孤城(2022年製作の映画)

3.9

居場所のない子供たちが、孤城というファンタジー空間で癒しを受ける話。

7人の子供たちは、1年近く一緒に居るのに深く互いを知らない。
何故深く話し合わないのかといえば、学校に馴染めない彼らはそれぞれ辛
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宝くじの不時着 1等当選くじが飛んでいきました(2022年製作の映画)

4.1

笑いとは、『緊張と緩和』と『落差』だろう。
南北の境界線だから、緊張と緩和と落差が笑いとして有効に機能している。
落差の大きさを狙ってか、下ネタも多い。

綿密に取材したリアリズムではなく、南北の境界
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MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

3.8

社畜のループ映画。
上司の夢の為に部下が一致団結して頑張るって、日本人的だな~と呆れる。忙しいのに、何で上司の為に頑張らなあかんねん!
そんな文化だから、小沢が松本に女性を上納接待するのだろ⁉
日本の
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コンクリート・ユートピア(2021年製作の映画)

4.3

集団から如何にして、排他主義と独裁者が生まれるかを描いた寓話。

大災害の後、 生き残ったマンションの住民が限られた食料を守る為、 周囲の部外者を排除していく。
自分たちを守る=自分たち以外の者を排除
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TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

3.9

タイトルは憑依ゲームの合図であり、主人公ミアの母親への想いでもある。
謎の死を遂げた母に、真相を語って欲しいのだ。
母の霊はミアに何を語るのか・・・
ミアは依存性の強い性格だが、母親が死んでからは父親
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最愛の子(2014年製作の映画)

4.2

最近、感情移入について考える。
映画において感情移入は、最も大切な部類だろう。
結局、主人公に感情移入せねば、話自体に興味を持てない。
逆に観客が感情移入して応援すれば、多少の話の粗さは目を瞑れる。
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ズートピア(2016年製作の映画)

4.6

日大で絶大な権力を握ってるのは爺たちで、恐らく林真理子理事長は蚊帳の外で、イメージだけ利用され何かあった時には首をすり替えられるのだろう。
ズートピアで描かれているのは、見た目の思い込みや偏見、マイノ
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ノートルダムの鐘(1996年製作の映画)

3.9

せむし男のカジモドとヒロインの結末に、高校生が怒り狂ったというツイートが載っていた(ポストという言い方嫌い)。
それは高校生が、主人公カジモドに感情移入したからだろう。
本作は哀れなせむし男に、感情移
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ナポレオン(2023年製作の映画)

2.9

キムタクの『レジェンド&バタフライ』に似た試み。
英雄の裏に、彼を操る女性がいたみたいな。
ナポレオンも信長も、彼ら以上に彼らを操作していた女性が強かった。
しかしどちらも魅力的に描けず、失速したとこ
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屋根裏のラジャー(2023年製作の映画)

4.3

スタジオジブリの弟子筋、スタジオポノックのファンタジー作品。
迷宮化した宮崎ファンタジーより、明快で解り易くて好感持てる。
『千と千尋の神隠し』のような不気味さや根源的な闇の魅力はないが、ハリウッド風
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閉鎖病棟ーそれぞれの朝ー(2019年製作の映画)

3.2

舞台が精神病院で分かり辛いが、高倉健の任侠物と似ている。
脛に疵を持ち、ひっそり暮らす前科者が不幸な娘のために一肌脱いで再び罪を犯してしまう。
高倉健やないか!!

笑福亭鶴瓶演じる梶木は、高倉健の役
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.4

ゴジラの歪みを正した傑作。
『アルマゲドン』『ターミネーター』初代『ゴジラ』には、共通の感情移入の構造がある。
「圧倒的な強敵がいて、主人公や人間はとても無力に感じられること」
圧倒的な強敵は、『アル
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記憶屋 あなたを忘れない(2020年製作の映画)

2.4

人の記憶を消すという「記憶屋」を探す話。
残念な所。
①失った恋に未練のうじうじ話。
②主人公が記憶屋を探して何をしたいのか不明。
③何度も同じことを説明するくどさ。
④ホラー原作を、切ない恋愛系に変
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ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

3.5

AI人情噺。
AIの子供を殺せと言われた男が、親子のように旅をして失踪した妻を見つけた時に、実はそのAIの子供と自分に繋がりがあると気づく話。

松竹ホームドラマを、SFとベトナム戦争風味で味付け。
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ドミノ(2023年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

二転三転する話とはいえ、互いに催眠術を掛け合ってたということだから「今までのは全部催眠妄想だよ~」と、永久夢落ち展開。
たとえ死んでも「嘘でーす、催眠術でそう見えただけ」を繰り返す。

丸で子供同士が
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ロスト・キング 500年越しの運命(2022年製作の映画)

3.9

名誉回復の話。回復するのは、王と彼を発掘した女性。
二人とも障害を持ち、社会から排除されている。
シェイクスピアという時代を超えたインフルエンサーの、ステマ広告的芝居のせいで極悪人の印象をつけられたリ
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100日間生きたワニ(2021年製作の映画)

3.8

カエルを受け入れるか否かで評価は決まる。
ワニが亡くなった後、友人や恋人は喪失感を埋められず絆もちぐはぐになっていた。そこへ目の飛び出た後ろ姿は似ているが、性格は正反対のうざいカエルが現れる。
グイグ
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MEG ザ・モンスターズ2(2023年製作の映画)

3.0

どんどん巨大化するサメ。
地球を飲み込むほどのサメが、宇宙から来てもおかしくない。
鼻から空気を抜きさえすれば、深海1万Mでも水圧はへっちゃらと言い張ったハゲなら、宇宙服なしでも活躍するだろう。
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ウェディング・ハイ(2022年製作の映画)

1.1

実際にはウェディング・ローである。
詰まらな過ぎて、見終わるのに何日も掛かった。
結婚式の招待客が、いちいち回想で振り返る。
「私の人生は・・・」
その度に、面倒臭くて動画を切ってしまう。
人生語りだ
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メトロポリス(2001年製作の映画)

3.2

フリッツ・ラングのメトロポリスを下敷きにした街の景色。
手塚の原作自体がそうなのだろう。
ロボットのキャラは、原作では雌雄両体だった。男にも女にも変形できるのだ。
手塚的シスコン感は残っているが、それ
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バービー(2023年製作の映画)

4.2

多様性の国らしく、人種や障害者に対応して車椅子の人形まである。リカちゃんとは、比較にならぬほど意識高い系のバービー。
一方で、バービーの付属品であるケンはandケンなのだww
『バービーランド』では、
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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

2.7

NHKの特集であれほど拘っていたアクションだが、『キューティーハニー』の頃と余り変わらない印象だ。
設定もエヴァの人類補完計画を、別の言葉に言い換えただけ。
そういう単純な捉え方はいけないという批評
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轢き逃げ -最高の最悪な日-(2019年製作の映画)

4.1

不思議な作品。
普通はひき逃げされた被害者遺族をメインに持ってくると思う。ところが、ずっと加害者側の動揺を描く。
初めはいつまで加害者の件(前菜)やっとるねん、早くメインディッシュの被害者の父親を映せ
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.0

お母さん好きなんだな・・・
とっても母体回帰的な内容だった。
色んな女性に世話ばかりされるが、 最終的にはお母さんに世話されたいのだな。

前半、主人公は自傷して嘘をつく。
名前は眞人だが、真人間では
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ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

4.3

ハリウッドではストライキが行われている。
AIで脚本を書かれたり、俳優の写真からCG合成してAI俳優が活躍したり、それらに対して警戒しているのだ。
既にネットではディープフェイクが流行り、本物か偽物か
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朝が来る(2020年製作の映画)

1.0

ポイントを間違えると物事は伝わらない。
予告編では特別養子縁組をした夫婦の元に、謎の女性が子供を返してくれと現れた、さあ、どうする!! という話だと思える。
そこがポイントと思うから、何が言いたいのか
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