殺し屋おっさんミーツ孤独な少女の鉄板ネタを、ゴリゴリソリッドに仕上げてみたー、みたいな感じ。
冒頭のモーテルの部屋出たところで、主観カメラが廊下を歩き出すとともに掛かる音楽でまずブチ上がり。
監視カメラの映像だけで見せてしまう殴り込みシーンが印象に残るが、その他でも基本、ヤバいオーラ放ちっぱなしのホアキンフェニックスが無言でノソノソ歩き回る姿を、絶妙に遠い位置から絶妙な角度で撮った俯瞰映像をぶつ切りに繋いでいくカメラワークがめちゃかっこいい。
そこに風景やらトラウマやら暴力やらシュールやらがコラージュされていくので、ホアキンが色んな人に言われるがままに行動してるだけなのに全然飽きさせられない。
こんなセリフもなく感情も出さなさい、また直接的には背景もほぼ説明されない人物を、チャーミングさも込みでほぼ佇まいだけで肉付けしてしまうホアキンフェニックス、やはり化け物だった。
“何が起きてるのかさっぱり分からない”
その台詞に対してその表情、ヤバいやろ