劇場 No.119
大分 シネマ5での3本目。
ずっと、これ観たかったんですよ。
実は今回の大分訪問の本命はこれでした。
第70回カンヌ国際映画祭で男優賞と脚本賞をダブル受賞した作品。
子供の頃 父親に虐待を受け、顔からビニールを被せられて数を数えることを強要された男・ジョー。
それがトラウマになっている中年男の稼業は、人身売買で行方不明になった少女たちを救い出すことだった。
ある日、アルバード・ヴォット上院議員から娘のニーナを探し出して欲しいという依頼が舞い込んでくる。
いつもの手順を踏んで、仕事に取りかかるジョーだったが...
やはり、カンヌでの男優賞は伊達ではないですね😊
ホアキン・フェニックス氏の他の作品にも食指を伸ばそうかと思いました(いずれ、フィルマで感想を)。
トラウマを抱え、老いた母親の面倒を見ながらも、少女たちを淡々と奪還するジョーの姿は、ハードボイルドそのもの。
ハンマー🔨を使うというのが意外で、韓流のようでした🔨
あれは本当に父親に対する
トラウマの表れだったんですね...
また「サイコ」で暗示される母親に対する主人公の立ち位置も興味深いものがありました。
そして、随時 フラッシュ・バックで織り込まれる数をカウントダウンするfootageや、ジョーの見る幻想...巧みな心理描写が作品全体の緊張感を高めています。
尺の長さも90分と短く、ストーリーのエッセンスが無駄なくつめこまれている感じですかねぇ...
最後のシーンは、デ・パルマの手法を連想させるものでした。
そして、邦題の意味するものが明かされます。
これは、期待値を上回った作品です...あくまでも個人の感想ですが。