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女王陛下のお気に入りのyuのネタバレレビュー・内容・結末

女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

非常に好きな映画〜。やっぱこの監督すごいな。頭おかしいって言うか趣味悪いって言うか絶妙な気持ち悪さを描いていて(褒めてる)興奮する。不穏な音楽も良いし、今にも何かが起こりそうな雰囲気とかが好き。

精神的に不安定な女王の側には常にサラという女性がいて彼女は女王相手にも暴言吐いたりズバズバモノ言いながら実質的に国を動かしていた。そこにやってきたアビゲイル。最初は控えめでおとなしくてサラとは対照的な態度で女王にも接してて女王のお気に入りへと昇格。これまで自分の言いなりになっていたサラは女王がアビゲイルと仲良くするのを見てよく思わず解雇しようとするけど女王は阻止。この辺のバチバチ感がたまらんかったー。泥風呂でのシーン、サラと女王はお互いにしかわからないような冗談を言い合っててアビゲイルは笑い返すものの目は笑ってない、みたいな。

そんで女王はと言うと2人が自分を取り合うのにテンション上がっちゃっててなんか痛々しいと言うか可哀想に見えてきちゃった。なんか女王は、精神的に安定してないのはわかるんだけど衛生的な面でなんかあんまり直視できないというか、キスシーンとかも見ていて気持ち良いものではなくてそれもまたこの監督の見せるうまさと言うか。

結局、女王はアビゲイル側になっちゃったんだけど、サラは手紙をだしに脅してきたのに対し(実際は本気じゃなくその手紙ももやしているんだけど)アビゲイルは「あなたの負担が減るのが1番です」みたいに健気なこと言ったのが決定打だったと思うのだけど、それからアビゲイルがジワジワ本性出してくるのも良いし、女王がウサギのやつ見てブチ切れて脚を揉ませながら髪鷲掴みにするのも最高だし、アビゲイルがサラの手紙を燃やして本当はお互いを必要としてる女王とサラが仲違いしたままなのも全てが良かった。

てかこれ映画としては面白いけど一国家の女王がこんな簡単に好きな女に翻弄されて意見コロコロ変わっちゃってたらたまらんよな。
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