まる

女王陛下のお気に入りのまるのネタバレレビュー・内容・結末

女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

美しすぎる世界のなかで、醜い感情が渦巻いていくので、そのギャップがひどくて見ていてモヤモヤした。そして魚眼レンズによる撮影が話題だがたしかに宮殿はとても広く感じた。

構造は二人の侍女ののしあがりと蹴落とし合いというシンプルな話なんだけれども、女王の振る舞いが悲しい独裁者のようにも思われて、ちょっと風刺やら皮肉やら、そして恋愛映画としてもひとまとまりになった映画に仕上がっていた。
これがコメディー?って思ってしまう笑

鹿殺しの時のような、不協和音をタラ~っと垂れ流してくるbgmがやっぱり好きになれないんだよな…緊張感というより苛立ちに繋がってしまう。わたしは合わないなぁと思ってしまった。どうもこの監督が演出する不安感を、わたしは緊張感ではなく不快感ととらえてしまうたちのようで途中で何回か見るのやめようかなと思ったくらい。 

鹿殺しよりずいぶん理解しやすかった。最後のうさぎが溢れ変えるシーンは印象的で(集合体を見るのが苦手なので直視はできなかったけど…)結局三人ともみんなうさぎのように弱くて有象無象みんな同じってことかなぁと思った。美しい、でも汚ならしくもある物語で、人間とはこんなものなんだなぁと勉強にはなった。
まる

まる