やま

女王陛下のお気に入りのやまのレビュー・感想・評価

女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)
4.5
公開日に劇場に駆け込んできました。
今年1番楽しみにしていた今作。

3者が織りなすドロドロドラマがたまらない。内容は「イヴの総て」に似ているが今作は上品で下品すぎる。エマストーンの顔がたまらなく最高な瞬間多すぎた。

この映画は観客を引きつける力が画面に溢れてる。だからこそラストはビクついてしまう。ランティモス監督の変態性の現れるシーンは毎回の作品に必ずどこかしらにあるのだが、覗いてはいけないモノを覗いてる感覚に近く、それが引きつける力として大いに働いてる気がする。

宮殿の廊下、広間、女王の部屋、どこの部屋にしろ、魚眼レンズを使い広く映し出してる。人物たちがそこを行き来し反復する。そして人物たちの映画が進むと立場や態度が変わる様子を見ていく。それはまるでそこにいるような感覚をいつのまにか持つことに繋がっている感じがする。

しかし今作何よりもエマストーン、レイチェルワイズ、オリヴィアコールマン、3人が凄すぎる。3人に集中させられることなんてあまりないと思うのだが、彼女らの行動が気になって仕方ない。1人の行動が2人を動かすそんな感覚にひたすら夢中になる。

結局自分を持ってない奴は、どこまで行っても成功の感覚を持てない。いつまでも手先。

もう一度あの吸い込まれるようなラストを観たい。
やま

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