やっぱり、ヨルゴス ランティモスって変な映画作るよね。
今回は策士な小間使いが、いろんなアプローチを仕組んで、女王のお付き役まで、のぼりつめるストーリーでした。
そこに変態貴族の生活ぶりも入れ込んで、独特なレイアウトの章立てで構成しています。
変態映画だし、セリフも際どいけど、カメラワークが品良くて、淡々としたシーンに昇華してるから、全く下品な作品にはなっていません。自分の欲望に素直な登場人物たちに、純粋さすら感じてしまうほどです。
この監督の作品は、いつも、架空のルールに縛られた独特な世界観があって、ドラえもんのもしもボックスを使った世界みたいなのですが、今回はそういうタイプの映画ではなかったですね。
それでも、リアルさが感じられない、空事っぽい演出は、健在で、不思議な世界観に引き込んでくれます。