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ミスター・ロンリーのmjnkのレビュー・感想・評価

ミスター・ロンリー(2007年製作の映画)
4.2
英仏合作。ハーモニー・コリン監督作。公開時に映画館で観賞。誰かの物真似でしか生きていけない人々の理想郷の話。主人公はマイケル・ジャクソン(の物真似をする青年)。ただしマイケルの曲は一切使われていません。

冒頭、Bobby Vinton「Mr. Lonely」の流れる中、ミニバイクに乗ったマイケル(の物真似をする青年。バブルス君のぬいぐるみ付き)が映ったところからもう完全にツボでした。滑稽なような切ないような、でも幸せのような。

メインストーリーとは別に寓話的な内容の「パナマ編」も同時進行し、ふたつの物語はひとつの結論を導き出します。これが絶妙でした。

この作品はハーモニー・コリンの復帰作だったのですが、パンフレットの中でコリンは「しばらく会っていなかった弟とこの脚本を共作した」事とその嬉しさ、「毎朝カメラが自分を待っていることの幸福」「この映画の製作を通じて感じた"映画製作"の喜び(それは初めて映画を作った時のような感動だった)」などについて語っています。

映画は孤独で、単純なハッピーストーリーとは言えない気がしましたが、コリンの話も含め「この映画はハッピーな物語だ」と私の中で結論を出すことにしました。
映像も素晴らしかったです。
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