このレビューはネタバレを含みます
他人の人生を生きることも、信仰に全てを委ねることも否定したうえで、じゃあ自分の人生を生きることを肯定するのかと思えば、最後には全て死が訪れるから同じだよ、と全否定していながらも、いや、むしろ死を肯定していこう……という話でした
しかし、孤独に死を肯定して生きていくことを選んだことを結論とするのならば、群衆の中で生きてきたことをメインとして描写すべきじゃないですかね。他人の人生を生きるということを本編でメインのように描いちゃうと、そこから孤独や死というテーマに結論づけるにはちょっと遠すぎるんじゃないか?というかもはやこじつけじゃないか?という感が否めませんでした。
あと、モノマネ村の出来事がメインなんですが、いまいちキャラが立ってないせいで魅力を感じられず、さらに最後のステージングが痛々しくて、見てて辛かった……。モンローの自殺も唐突すぎてよくわかんなかったし、羊が殺されたのも結局なんだったんだ?になりました。うーん。
むしろ個人的には挿入されるシスターたちの物語がひたすら印象的でした。青空の中を自転車に乗りながら落下していくシスター、浜辺に打ちつけられたシスターズ。なんて冒涜的で、かっこいい画面なんだ……
なんならこっちをメインにして『スカイダイビング・シスターズ』ってタイトルで宗教の空虚さとメメント・モリをメッセージにした映画があれば最高の最高だな〜と妄想したり……まあ流石にそんなことしたら怒られますか……いや、でもほんと観たいな……