この映画は
たとえこの世を去ろうとも
人の思いはこれほど深く生き続けるものなのかと
という言葉を美しい映像で語り続ける事で表現しようとしているのである。
だが、クラシカルな美しい音楽に乗せて観せる美しい映像シーンが、時に滑稽に見える。例えば雪が舞い散る中の稽古シーンなどだ。
そしてこれでもかと流れる二つのテーマ曲が、それはゴッドファーザーやナウシカを想起させるかのようなキャッチーな旋律だが、映画のクライマックスを迎える頃にはしつこいと感じてしまう。
人の思いの強さが人を動かしそれが生きる糧になるという事はちゃんと表現されたと思うが、面白い映画だったかというとそれほどでもなかったというのが正直な感想だ。
多分音楽の使い方が単調すぎるのが原因かと思う。