まつのまつ

散り椿のまつのまつのレビュー・感想・評価

散り椿(2018年製作の映画)
3.3
生ける伝説、木村大作監督作品。他監督の作品も含めて、貧乏浪人カタルシス物の1つ。
かなりメロドラマに振っているが、女優陣に主演男優陣を夢中にさせる劇中の魅力に説得力が無く感じる。
アクションは輝いている。殺陣のスピードは今までの邦画で最も速いのではないか。
半年かけて練習した殺陣シーンでは、当日に振り付けを岡田准一が変更したが、理由がヒリヒリするから。ストイックすぎる。西島秀俊が気の毒になる。件の椿を前にした殺陣(背後の椿を活かすために低い姿勢の振り付け)では刀の振りの合間に岡田が西島秀俊の手を組みに行く体術の一瞬まである。間違いなく岡田の趣味。

岡田准一のアクションを楽しむことができるが、土砂降りのシーンでは見づらく消化不良なところが惜しい。
とはいえ見る価値のある映画。