日本初の国際女優である谷陽子さん。
このたび初めて作品を見たのだけれど、大変美しくオードリヘップバーンを思わせるくらいの美貌。年代を考えると驚異的ですらある。
物語は、戦時下のインドでイギリス兵たちが日本捕虜の尋問するために日本語を学ぶことになった。そこに先生として登場したのは美しい谷洋子。生徒たちは全員一目惚れである。
そこで恋愛へと発展していくのだが、なんとも純粋な恋物語である。日英が戦争状態になっているがそこで生活している若者は普通の若者なのだ。こうした恋物語が戦時中の日英にもっと浸透していれば戦争は回避できるのでは？その可能性を十分に秘めた作品だと思う。
それと、インドの様子が今とほとんど変わりないのが驚きである。バザールやタージマハルでのデートシーンは「ローマの休日」並の名シーンだと思う。
ラストの展開が少々びっくりするのだが、あれはこの当時の様式美だと思う。
とにかく、当時のインド、そして日英の美男美女、この映画が残っていて本当によかった。
