Jimmy

女であることのJimmyのレビュー・感想・評価

女であること(1958年製作の映画)
4.3
神保町シアターにて鑑賞。

神保町シアターで開催中の『川島雄三監督特集』で鑑賞。
殺人容疑で被告となっている男の娘を自宅に預かる弁護士夫婦。そこに、家出娘も居着いてしまって、妻の過去の男との再会など……
一見ドロドロ劇になりそうな物語を軽妙な語り口で描く川島雄三監督の手腕は見事!

弁護士(森雅之)とその妻(原節子)が静かに暮らす家に、森雅之が弁護している殺人容疑で裁判官にかけられている男の娘(香川京子)を同居させた妻=原節子。
香川京子は父親が殺人容疑者であることなどから「とても慎ましい女性」である。
そこに、家出した娘(久我美子)がやって来て、皆が同居することになるが、久我美子は「思ったことを即行動するワガママ女性」として描かれている。
彼女たちを温かく見守る女性が原節子。とても優しく、思いやりのある女性であるが、彼女の前に夫と結婚する前に付き合っていた彼氏(三橋達也)が現れて、心乱れる姿もグッド!

一方、森雅之はいつもの役柄どおり、ちょっぴり女にだらしないところも見られるが、今回は割と地味(笑)

原節子、森雅之、香川京子、久我美子などの豪華メンバーによる「女のあり方を中心に据えた人間ドラマ」は、見応えあった。

現時点で「未ソフト化作品」であり、「チケット完売」もうなずける佳作!
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