ゴン

パーフェクト・レボリューションのゴンのレビュー・感想・評価

3.7
私自身の情けない人間性のためにいちばん目を背けてきた題材ですが、誘われたので見て来ました。
障害をテーマにしたものってどんな感想述べてもなんか間違ってる気がして、ちょっと距離を置いてたんだな。でもこの映画に関しては、面白い映画だった!といいたいです
主人公の2人が惹かれ合うのがすっごい必然って感じで、前半の馴れ初めパートはただにやにやしたり、ときめいたりしながら見てました。色々めんどくさいこと抜きにして、個性的な男と女が恋愛してるんだぞーっていう。クラブで銀杏BOYZかかるシーンの多幸感はもう、たまらないものがあったな。
だけど後半、2人が付き合い始めてどんどん問題が表面化してきて、そこからが結構しんどい。家族のこととか、収入のこととか、周りの目とか、理想だけで語れない部分ってあるよなってようやくハッとさせられる。
特に家族の存在は重いなあ…。あの法事に集まった面々がどんなに嫌な感じに見えても、それまでクマの人生を支えてきた人たちなわけで。もちろん全員じゃないと思うけど…。あの悪態の数々も彼らなりに根拠をもって、自分たちの立場をもって発せられてるんだよなとか思ってしまった。あんなに醜悪なものないとも思うし、でも自分だってあの立場になったらああかな、とも思うし。なんか具合悪くなる場面だったな
で、あのラストシーンだ!もうそれまで頭パンクするくらい色んな嫌なことあって、で、結局2人が選んだのは…っていう。もうあれを見たら、これはやっぱり荒唐無稽なラブストーリーだったんだなーってなるな。なりふり構わんぞっていう気概を感じる。シド&ナンシーってほんとにこんな感じなのかな?

特に着地するところもないのに必要以上に長文になってしまった!それだけ鑑賞中に感情をかき乱される映画だったし、やっぱり面白かった。エンドロールの曲もすき
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