Komi

ラッカは静かに虐殺されているのKomiのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

こういう作品には、正直点数つけられない。命がけで世に出す尽力したことだけでも賞賛に値すると思うから。

彼らはみんな、ごく普通の人達だったんだよね。それがなんでこんなに込み入った人生になってしまったのか。イスラム教社会に生まれてしまったから?それでも彼らはイスラム教徒であることを誇りに思ってる。イスラム教は、正しく信仰すれば、実はすごく思慮深い、誠実な宗教なのかもしれない。同胞を殺戮していいなんて、子供を殺人マシンに洗脳していいなんて言う神様がいる訳がない、と思う。ISはイスラム教徒じゃない、と思う。私も。


アサド政権とIS両方から虐げられ破壊された街、破壊された人達。やたらとカッコいい撮影技術を駆使したISのプロパカンダ戦略。騙され洗脳され人を殺す子供たち。ぬいぐるみの首を切り落とす、よちよち歩きの子供。

潜伏先のドイツで、国へ帰れと言われ、たまらず抗議にむかう メンバーを抱きしめるように抑える様子。「アレッポは燃えている」の紙を掲げ、ただじっと見つめるしかない彼ら…。見ていて本当に辛い。でも日本の外で起こってること、何もできなくても、せめて知っていたいと思う。

原題よりも邦題の方がはるかに良いと思ったタイトルは初めてかも。
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