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サムライせんせいのトラインのレビュー・感想・評価

サムライせんせい(2017年製作の映画)
2.0
武市半平太が、獄中から現代にタイムスリップし、地元の名士が営む学習塾に世話になることとなり、その人柄に惚れ込んだ家主が学習塾の先生になってくれるように頼むために、このタイトル。

何なら劇中それほど多く勉学のシーン自体はない。何ならその教えや思想という物自体もほんわかしてる。おそらくはこの映画を見るであろう年齢層が、やや低年齢を狙っているからではないかと思うが、そうなってくると今度は歴史的な背景であるとか冒頭から獄中でしごかれてるシーンが重すぎるし、途中で現れるキャラについても何の事か子供にはわからないのではないだろうか。そういった点でややテーマとストーリーテラーの手法が噛み合っていない感が残る。要は内容が子供向けに見やすく作るつもりだったのか、精神性たっぷりに描くつもりだったのか、ハンパになってしまって誰にも届かなくなっている。

主演の市原隼人の演技は素晴らしく、そんな内容ですらこの人の演技を見たいがために見るようなレベル。むしろその他に見るべき点が見つからない。終盤へ向かって盛り上がるべき所を、なんやかんやあって終わってしまうという、物足りなさが非常に感じられる。そのくらいには演技一つだけで見ていられるレベルだった。

いやーでもシナリオがなぁー。
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