甲斐さやか監督の長編デビュー作でオリジナル作品。
キャスティングが見事にはまってた。
雪深い北国
降りしきる雪。全てを隠す雪。
被害者の兄と容疑者の娘。
曖昧な記憶の中の真実とは?
本当のことって何!?
永瀬正敏が無口な漆器職人で
所々挟まれる
漆の粘土のあるどろりとした赤が
人間の中で渦巻く血の因縁ように見える。
無表情で幸薄そうな顔の菜葉菜が
時折見せるニヤリとした笑い顔に狂気を感じる。
あれだけの演技をしたら
心身共におかしくなるんじゃ無いか
心配になるぐらいの怪演だった。
今時思い切り良く脱げる女優さんも珍しい。
今後が楽しみ。
甲斐監督が脚本を書いた後に書いた小説がある。
映画では描かれて無い部分も書かれているようで
読んでみたいと思った。
テーマが重く、アーティスティックな作品なので
好みは分かれると思う。
私は好きな作品。
重くシリアスな作品にちらりとイモトアヤコが出てるのは
びっくりだった。