ブラックユーモアホフマン

ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結のブラックユーモアホフマンのネタバレレビュー・内容・結末

4.4

このレビューはネタバレを含みます

「Hello, I’m Johnny Cash.」で始まる映画なんてある?最高。

ジェームズ・ガン、ディズニー傘下のマーベルじゃやらせてもらえないことをこれでもかってほどやってる。Fワード乱発、ゴア描写乱発。ちょっとゴッチャゴチャ過ぎて頭痛くなったわw もう一回、吹き替えでも観たいな。ユーモアとか、字幕では拾いきれてない、表現しきれてないところがある気がする。

デヴィッド・エアー版からキャラ引き継いでもいいし全員替えてもいいよ、って言われたジェームズ・ガンが残したのがハーレイ・クイン、リック・フラッグ、そしてキャプテン・ブーメランの3人っていうのが嬉しい。僕もエアー版で特にその3人、とエル・ディアブロが好きだったから、ガンと好み合うなと思って。まあブーメランは冒頭で死んじゃうし、リック・フラッグも死んじゃうけど。リック・フラッグ死ぬ場面、必殺仕事人かよ!!笑

前作に続いて、ヴィオラ・デイヴィスが一番ワルいんだよな笑 一番怖いw

ちなみにBIRDS OF PREYは未見。本当は観てから行こうかと思ってたけど、そんなこと考えてる間に上映回数減っちゃいそうだったから。

ガンのよしみメンバー、マイケル・ルーカー、ネイサン・フィリオン、ショーン・ガンは冒頭で死ぬグループで、あくまでカメオって感じだったな。あとポム・クレメンティーフも。
ちなみにハーレイに槍を託すジャベリンってやつのコスチュームのデザインが、ガン監督作『スーパー!』でネイサン・フィリオンが演じてたザ・ホーリー・アベンジャーに似てる気がするのは偶然?それともガン、狙った?

期待通りの面白さだったけど、正直期待を超えてくることはなかったかな……というのも、予告編で見せ過ぎかも。良いところ大体予告で見ちゃってた気がして、それで新鮮に楽しめなかったかなー。DCの宣伝のせいでもあるけど、自分も反省。

みんなバカスカ死んじゃってちょっと寂しい。まあでも”スーサイド・スクワッド”にはまさにこれを求めてたはずなんだけど。しかしこうあまりに簡単にキャラが死ぬと相対的に命の重みが軽くなっていっちゃって、段々慣れてくると、話全体がどうでもよくなっちゃう危険性も孕んでいるというか。誰が死んでも何も思わなくなったら、じゃあ別に怪獣に街ごと破壊されてもよくね?止める必要ある?って気にもなっちゃう。

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー vol.2』冒頭のタコといい、ジェームズ・ガンの海洋系触手モンスター趣味は何?笑 クトゥルーっぽくはある。十中八九ラブクラフト好き。だからジェームズ・ワンとも気が合うはず。

デカいのに勝つのが大量のネズミっていうね。結局ウイルス的な。ちっこくて大量のもんが最強なんじゃないかという。
光るネズミ制御器を掲げるラットキャッチャー2は、ドラクロワの「民衆を導く自由の女神」を想起するような。というか、意識してる気が。ダニエラ・メルシオール、またガンは新たなスターを発掘したんじゃないか。

ジョン・シナは確かにジェームズ・ガン組的なキャストだなー。ドラックス的な脳筋バカ感。キング・シャークことナナウエは言うまでもなくグルート的なキャラ。だけど、皆ガーディアンズより凶悪さがマシマシ。

どう見てもダサいキャラとかが大量に出てくるのに、何故か統一感があってカッコよく、オシャレにすら見える、この不思議なセンス、バランス感の良さはやっぱり唯一無二でさすがだなと思った。が、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの方がやっぱり好きかな。もう一回観たいけど。

【一番好きなシーン】
・ナナウエが新しい友達見つけてはしゃぐところ。