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ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結のFrengersのレビュー・感想・評価

3.4
 いい感じ。次の世代へのバトンを渡すことを基調としながら、アメリカの正義による犠牲と保護を丹念に描きつつ、個人の判断の是非を権力or大衆が裁くことにも触れるプロットが秀逸。「ロッキー」「パットン大戦車軍団」がよぎる星条旗、キマリまくるピント送り、理想や憧憬の反映でもあるガラスの扱いもカッコよい。ポップミュージックの使い方は2010年代以降という感じながら、Pixiesの「Hey」には「ファイトクラブ」をダブらせてしまった。一つ一つ繋いでいく映像も古典的でアクションシーンの編集もレベルが高い。
 ヒーローよりウォラーの顔をあれだけアップに撮ったのは伏線であると同時に、「画面」に映る内容、つまりこの作品における残虐性と軽妙なギャグ、正義による光と影の両面を象徴しているように思える。
 ここ数年のアメコミ映画の中では一番好きかも。
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