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世界で一番ゴッホを描いた男のSのレビュー・感想・評価

3.4
20年もの間ゴッホの複製画を描いてきた中国人男性、趙小勇(チャオ・シャオヨン)。
ゴッホの複製画を描き続ける中で“アムステルダムのゴッホ美術館を訪れ、本物のゴッホの絵画を見たい”という夢を抱くようになったシャオヨンの、夢の実現とその後の変化を追ったドキュメンタリー映画。

夢を抱くだけで終わらせず、実現し、その過程で体験した事や感じた事を、その後の人生の糧にするシャオヨンはとても立派で素晴らしい人物だと思います。
笑顔も眩しかったです!

ゴッホの絵画のみならず、自らが感じたものを描き、芸術に人生を捧げたゴッホの生き様にも影響を受けている様子から、シャオヨンが心の底からゴッホを尊敬していることが伝わってきます。
終盤、オリジナルの絵画制作を決心するシャオヨン。
ゴッホの様に、生きている間に認められることが無かったとしても自分が想う芸術を追い求めようとする彼を見ていると、複製画を描く職人ではなく、れっきとした芸術家になったのだと思いました。

ゴッホの影響力や偉大さを改めて実感してしまうドキュメンタリー映画でした。
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