マックス

Noise ノイズのマックスのネタバレレビュー・内容・結末

Noise ノイズ(2018年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

冒頭はスタイリッシュでカッコイイMVのようだが、作品全体の世界観はドキュメンタリーと、フィクションが入り混じっているような世界観。

それもそのはず。メインの話は実際にその役をやる俳優に起きた事件を元にしていたり、脚本も柱とト書きくらいしか書かず撮影する時の現場や打ち合わせで決めていったそうだ。

なので、とてもリアル。

出てる俳優部がアイドルだったり、助監督や撮影部のスタッフが俳優部も兼任していたりするから、
たまに聞き取れないセリフがあったりするが、
演じている時に内在している感情に嘘が無く、見せ方の芝居のテクニックなどいらないものが無いから見応えがある。

芝居は素人だけど、その芝居がいい芝居になっている。

ただ、最終的に秋葉原で起きた無差別殺人事件に対してや、家族とのトラブルに苦悩し生きている人たちに対しての答えは出さずに映画は終わる。
というか、解決しないで終わってしまう。
あえて解決させていない。

監督もトークショーで、
「この事件に対して簡単に答えは出しちゃいけないと思った。だからこの映画は、この事件に対してこの映画を観た人達でどう思うか考えられる作品出来たらと思って作った」
と言っていて、それでラストシーンも、作品自体も凄く納得出来た。

どこかでどうにか、救われて欲しい。と思ってしまうが、登場人物の彼らの人生は本当に甘くないのだろう…。
やるせないし、悲しくなる。


本当にどうする事も出来なくて身動きとれなくなった人達にも…希望があって欲しい。と強く思った。

エネルギーが凄く強い映画だった。
マックス

マックス