フィンランド、ヘルシンキ。
内戦が激化するシリアからヨーロッパに流れ着いたカーリド。
差別や暴力を受けながらもいくつもの国境を越えヘルシンキにたどり着いた。
難民問題を題材とした作品。
自分を隠す事なく警察に難民申請書を出すカーリド。
北欧でも難民が増える中、カーリドにとってとても冷たい判決がくだってしまう。
今では難民は差別の対象となってしまっていることに悲しみを覚える。
命辛辛、逃げ延びて来た人たち。
アキ・カウリスマキ監督は暗く重い問題をヘルシンキの庶民に交えてカーリドの事を物語っている。
場面場面で雰囲気の違う音楽が流れる。
ギター演奏での音楽。
その一つ一つがとても良い。
ブルース調のギター演奏をする路上ミュージシャンから始まり、メランコリックなギター演奏まで多種多様の演奏が聴ける。
カーリドが働いていたレストランの壁に何気に飾ってあるジミヘンの絵。
大好きなジミヘンだから、すぐに目についた。
多種多様の演奏、多種多様の人種が入り混じる。
カウリスマキ監督のこの映画へのメッセージが色濃く込められているようだった。