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方舟の女たちのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

方舟の女たち(2016年製作の映画)
3.8
ある朝、都心に向かう電車内では3件の痴漢行為が行われていた。図書館司書の君子(竹内真琴)は優柔不断で頼まれると断れない性格の女。君子は館長の中島と不倫関係にあったが、妻にその関係が知られ、中島は君子を避けるようになり半分自棄になっていた。ある日、君子は、電車の中である男と出会う。一方、銀行員の麻美(希島あいり)は理想の高い女で、ブランド品を身に着け、付き合う男も一流でなくては気が済まない。そんな麻美はセレブ御用達の結婚相談所で野崎という男と知り合ったのだが、野崎の金銭トラブルを救う為に顧客の定期預金を横領し、現金をカバンに忍ばせていた。そして車内にはもう一人、サソリという名の痴漢常習犯を追う捜査官の涼子(松井理子)がいたのだが、横領犯の麻美を追う中でサソリと遭遇する。 
3人の女が、3人の痴漢に遭遇し、自分なりに成長していく姿を描いた展開が、自分の欲望に向き合う中で一皮剥けていく城定秀夫監督お得意の展開で描かれていて、特に竹内真琴演じる君子のエピソードと希島あいり演じる麻美のエピソードが、「男に流されるのではなく、男を選ぶ女への目覚め」を描いていて印象的。
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