おはぐ

ビッグのおはぐのレビュー・感想・評価

ビッグ(1988年製作の映画)
2.0
カーニヴァルの夜、レトロなコインゲーム機「ゾルダー」に早く大人になりたいと願った主人公は翌朝35歳の大人に変身していた。親友の協力を得て、玩具メーカーに就職した主人公は持ち前の自由な発想力でめきめきと昇格し、大人の恋をも経験していくが…。
憧れの年上女子と釣り合う自分になるために早く大人になりたいジョッシュが、子どもの心を宿したまま大人になったことで起こる騒動をコミカルに描いた一作。周りの大人に流されることなく、子どもの感覚のまま目一杯大人の世界を楽しむジョッシュの姿に幼い日の自分を思い出し、楽しい気持ちになりました。35歳のジョッシュの中に13歳のジョッシュが見えるのは、童心を思い返させるトム・ハンクスの演技力あってこそだと感じました。
しかし、掘り下げ甲斐がある設定であったにも関わらず、異様な運の良さで仕事も恋愛も成功し「大人ってチョロい」とジョッシュが思い込んでしまうのはちょっと勿体ないなと思いました。少しで良いので、大人の世界の理不尽な事実に直面したり、周りの大人に流される虚しさややるせなさを感じ、大人に成長することへの葛藤を描くシーンがあっても良かったかなと思います。

戸田奈津子先生の字幕の誤訳、意訳が酷く、本来の台詞の意味を汲まない箇所が多いので、吹き替え版での視聴をオススメします。
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