ShuheiTakahashi

ビッグのShuheiTakahashiのネタバレレビュー・内容・結末

ビッグ(1988年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

子どもである時のかけがえのなさ。
一度しか経験できない、一度だけでいい。
けれど、大人になろうと、どの瞬間もかけがえがなく、一度しか経験できないのだ。
大人になれば自由だと思っていた。
しかし、色々縛られている。
けれど、本当はそんな縛りやしがらみは気にしないで自由に生きたっていいんだ。

ジョシュが大人になって、仕事も恋も全てがうまくいって、最高やん、戻らんほうがええやんええやんって思いながら観ていた。
けれど、子どもたちが遊んだり、集合写真を撮っているのをぶらぶらとジョシュが観るシーンで気付かされた。
子ども時代の何にも変えがたい大切な瞬間をジョシュは経験していない。
脚本に完全に感情をコントロールされていた。

最初、親にごみ捨てしなさいと何度も言われて、親の管理下に嫌気がさしているジョシュ。
そして少し年上の少女に恋心を抱く。
いいところを見せようとジェットコースターに乗ろうとするも、身長制限で乗れない…。
そこにポツンとあった奇妙なマシン。
願い事をと言われて大きくなりたいと願うジョシュ。
願い事は叶えたと書かれた紙が出てくる。
マシンを見るとコンセントが繋がっていない…。
少し怖く思い走り出す。

翌日目を覚ますと大人の姿になっていた。
驚いて昨日移動遊園地があった場所に行くと跡形もない。
急いで帰って親に説明するも、誘拐犯だと思われて逃げ出す。

親友ビリーの元へ行き、二人しか知らない音楽、替歌?を歌いジョシュだと信じてもらうこと成功。
この歌もオープニングシークエンスの方でさりげなく入れているのが巧い。

そしてニューヨークに行き、マシンの場所を探す。
役所?に行ってマシン、移動遊園地がどこに行くのかわかる書類を申請する。
しかし書類が届くのが最短で6週間後。

とりあえず働かないととなり、興味あることは何かビリーがジョシュに聞く。
パフェを食べながら、食べ方がとにかく汚い笑。

パソコンに興味を示したジョシュ。
これまたオープニングでパソコンのゲームをする姿を入れている。
そして何故か合格。
走って書類をコピーしに行く最中で社長とぶつかり顔を覚えてもらう。

そしてデパート?かなんかのおもちゃ博覧会みたいなとこで、思いっきり遊んでいるところで社長と遭遇。
2人で足ピアノのセッション。
めちゃくちゃ楽しい。

社長に気に入られ、副社長に!
おもちゃで遊んで感想言うだけの仕事!
最高かよ!

めちゃくちゃ広い部屋に引っ越して、親友と遊びまくる。

会議では子どもながらの見事な発想でアイデアを出し、ポールに嫌われ、スーザンに好かれる。

会社のパーティーで一人真っ白な燕尾服みたいなのを着て目立ちまくるジョシュ。
そして食べ方が汚い。
クリームだけ食べるな!笑

スーザンはキャビアを食べて吐くジョシュを誘い出し、ジョシュの家へ。
トランポリンで飛び跳ねて楽しむ。
ベッドで誘惑するも、ジョシュは宣言通り二段ベッドの"上"で寝る。
少し驚くも、なんだか幸せな気持ちで眠るスーザン。

翌日、ポールはジョシュを誘い、スカッシュ?へ。
線を越えてない越えた論争で喧嘩。
ポールとボールの取り合いで殴られるジョシュ。
スーザンに手当てされてほっぺにキス。
スーザンはポールと別れる。

ビリーがジョシュの誕生日を祝う。
何このお店、楽しそすぎか。

ビールとポルノ雑誌買っていこうと盛り上がるビリーに対して予定があると行ってしまうジョシュ。
少しずつずれが出てくる。

ジョシュはスーザンの家に行き、そわそわそわそわ、外に出る?との問いに即答して移動遊園地へ。
乗れなかったジェットコースターに乗り楽しむジョシュ。
マスタード付いてるよと、ジョシュが言って、あざとくどこと聞くスーザン。
しかしジョシュ頑なに触ろうとせずスーザンは自分で拭う。
ぬいぐるみなんかも持っちゃっていつもと雰囲気が違うスーザン可愛い。
不思議なマシンのことなど忘れて、2人でダンス。
スーザンに迫られ、ついキスしてしまうジョシュ。
そして夜を共に過ごす。

ウキウキルンルンで出社するジョシュ。
新商品の開発が決まり、ジョシュが考えることに。
仕事に追われていく。
そこに移動遊園地の書類がビリーのもとに届く。
何度電話しても出ないジョシュに直接言いに行く。
しかし大事な仕事なんだとビリーの言うことを聞こうともしない。
どっちが大切なんだと喧嘩別れ。

そして一人地元に帰り、子どもたちの姿を見る。
本来の自分を見つける。

スーザンに本当のことを打ち明ける。
信じてもらえず喧嘩に。

翌日は会議。
ビリーが不思議なマシンの場所を伝えるも会議を選び、商品をプレゼンする。

会議の途中で抜け出してマシンの場所に向かうジョシュ。
それに気づいたスーザンも追いかける。

そして元に戻ることを願ったあと、スーザンがジョシュの元に。
一緒に来ないかとジョシュに誘われるスーザン。
しかし私は一度でいい、と断る。
子どもの時代は一度しか生きられないからかけがえがないのだ。
しかし、それは大人になってもそうだ。

電話番号覚えててねと、10年後また会えたらと。
切なすぎるスーザン。
ジョシュはいい思い出で終わるだろう。
けれどスーザンは初めて本気で好きになれて、2人の未来を考えたのに…。

ジョシュの感情は丁寧に描写されてとっても良かった。
大人の世界のワクワクドキドキ、仕事、そして恋、友情、そして家族。
それぞれへの思いが伝わった。
けどスーザンはそれで良いのか!
受け入れるしかないけど、相手が子どもだと知ったらもっとショック受けそう。
でも好きになってしまったからしょうがないのか?
性行為までしてしまったとか考えてしまいそう。

そしてジョシュの家族よ。
電話や手紙をしたりするシーンはあるが、1ヶ月以上誘拐されているって、精神がおかしくなりそう。

まあそんなリアリティは置いておいてとっても好きな映画!
そんなリアリティ描いたら良さがなくなっちゃうわ!

こんな素敵な世界があったっていいのだ。
エンドロールの音楽まで気が利いてる。
ShuheiTakahashi

ShuheiTakahashi