キリスト教という大きな宗教に基づいた法律よって、土着的な魔術を使っていたとされる女性たちが次々に処刑される。
強いものが弱いものを淘汰していく、それは宗教でも性別でも変わらない。
救いのある話、とは言えないけど、生き残った彼女たちが受け継ぐおとぎ話は少なくとも彼らの次の世代にとっては救いになったのかもしれない。
また、主人公のアンナに限って話すと、序盤から中盤にかけて、16歳らしい未熟な「人間」として描かれていたというところが個人的にはすげえと思った。
感情的になって喜びを隠しきれなかったり、時には怒りに任せて人を陥れてしまうような、そんなどうしようもなさをあらわにした「発達途上な10代」としての少女は、なかなか邦画では見当たらないと思ったので。