インスタレーション作品を作り続ける現代美術作家のドキュメンタリーはそうそうない。しかも作品にハズレなしのオラファー・エリアソンの、ときたら見るしかない。
彼の作品や鑑賞者に対する考え方は、私の中でもここ数年で、近いかたちで定着してしまっていて、そこまでの新鮮さはなかった。やっぱりね、という感じ。
制作年を見ると2009年。なぜもっとはやく公開されなかったのだろう。
悔しくおもいつつ、やはり作家の考えや、制作時の顔を見ることができるのは貴重だ。
「アートは実生活に応用できるのか」という問いをもちながら制作を続ける、彼の責任感ある態度にハッとさせられた。