鴉

悪女/AKUJOの鴉のレビュー・感想・評価

悪女/AKUJO(2017年製作の映画)
4.3
個人的にはジョン・ウィックやザ・レイドに並ぶぐらいのアクション映画だったと思います。
アクションは長回しのショットもあればカット割りを多用してるシーンもあって見応えは十分。他にもカメラの視点をFPSとTPSで切り替えていてこれは面白いなと思った。キャラクターの顔や行動をTPS視点で理解した上でFPS視点に変えることで、よりキャラクターのアクションに引き込まれるので、この切り替えは良かった。ガンアクションからバイクチェイス、体術や斧など様々なアクションが出てくるけど、それらのアクションもどういうシチュエーションで、どの場面で見せれば効果的なのかしっかり考えられてるなと思った。ただ殴り合ったりドンパチしてるだけじゃなく、どのシーンもその時のアクションからキャラクターの感情を知る事が出来た。
映画が始まった時はアクション一辺倒なのかなと思ったけど、途中からラブロマンスが入ってくる。最初はいらなくね?と思ったけど、映画が進んでいくにつれてアクションをより感情的なものにし、キャラクターへの理解も深くなっていってこのラブロマンスはありだと思った。(女性主人公だからこそ、男性との恋愛は男性が主人公の映画とは違った印象を持つと思う。)
アクションが良質な映画はアクションへ振り切っていて、物語はあってもないような感じだったりするけど、この映画はアクションも物語もどっちも印象的で面白かった。
R指定ではあるけど、出血や暴力的な演出が無いとこの映画の印象は薄かったと思う。人と人が戦う事で出る血は臨場感や怒り、憎しみ的な感情も同時に引き出すのかなと思った。
ぜひ見てほしい。
鴉