反発承知で書きますが、過去作含めて最高レベルにお気に入りになりました。
去年のカチコチ大冒険はイマイチな感じだったので、新ドラえもんは過去作には勝てないかなーなんて思っていましたが、今回はツボにはまりました！
端的に、「期待通り」なところがいいんです。想像通りとも言えますが。
映画ならではの躍動感あふれるキャラの動き、ジャイアンスネ夫のイケメン演出、ドラえもんの道具大盤振る舞い、冒険のワクワク感、必要なものが詰め込められていました。正直、アラが無いわけじゃないんですが、勢いと盛り上がりがそれを上回ってくれました。
なるべくオブラートに包みますが、この先はいくらかは触れてしまいそうです。
まず今回は、ジャイアンの見せ場が、コテコテながらとても良かった。
いがみ合っていたフロックと共に危機を超え、協力していくシーン、そして何より「ここは俺に任せて先に行け！」という、サブキャラにお約束な見せ場がとても良かった。やっぱり熱い。更にビビとの最終対決ではまさかの頭脳プレイ。映画冒頭で事前に晒した手札できっちり決着を付けたのは見事だし、そう来るとは思ってなかった！
そして今回のゲストにあたるキャラたちは、主演をはるほどにスポットライトがしっかり当たっていたなと思います。フロック、セーラ、シルバー各々の想いを描く描写には、心を打たれるものがありました。そして何より鳥型ロボットのクイズの存在がここまで重要になるというのも予想外でした。ラスト、シルバーのもとに向かう際に、隠し通路の手掛かりとかつての想い出を、直接な言葉じゃなくナゾナゾを通じて繋げていく演出。こんなん泣くわ。
そして、映画では無敵なのび太は今回も健在です。これまたコテコテなんですが、ドラえもんの窮地に、決死の覚悟で助けに向かう姿はとてもかっこいい。重力ペンキも何気にあらかじめ晒していたカードであり、加えて、慌ててドラえもんが事前に出していた道具を機転を利かせて使うという演出も憎い。
何より、映像の迫力もあり、壁を垂直に駆け抜けていくのび太の気迫はアクション映画のヒーローさながらの見せ場で、こういうのは近代ドラえもんの魅力になるなぁと痺れたものです。
道中の描写が丁寧だったおかげで、
のび太とフロック、
しずかとセーラ、
ドラえもんとクイズ、
三者三様の別れも涙を誘います。
最後に、冒頭のお父さんとの会話も回収して綺麗に締め。星野源さんのテーマソングで余韻に浸ります。
細かいツッコミどころはあるというのは先に述べたとおりですが、今回はそれを上回る内容だったと僕は思います。
世代的に旧ドラえもんドンピシャな僕でも楽しめたのは事実です。ストレートな演出の数々を真っ向から受けた結果、ボロボロ泣きましたし、とても満足しました。
やられた！
