focenokanom0928

ヴァーサス/ケン・ローチ映画と人生のfocenokanom0928のレビュー・感想・評価

3.6
紳士的だけど、イギリスで最も左翼的な監督であるケン・ローチ。
作風からは想像できないほど、物腰は穏やか。
政治的な作品を撮るようになった経緯や、現在に至るまでの紆余曲折を語ったドキュメンタリー。

ケン・ローチ本人も、決して裕福な家庭ではなかったそう。
そんな中、オックスフォード大学で弁護士になるため法律を学び、後に俳優業を志す。(在学中、周囲にいる学生達を見て、富裕層をはじめて目の当たりにしたと語っていた。)
卒業後は、テレビの演出などを行い、その5年後に長編映画デビュー。

監督業をして50年が経ち、現在81歳。
本作の中では、年老いた監督として、感覚が鈍ってしまうことへの恐怖と、そうならないために助けになりそうなものについて、冗談混じりに話している。

2014年に引退宣言をした2ヶ月後、引退を撤回。
今もなお、いいものを作りたいと、作品を撮り続ける。

ミロス・フォアマンの『ブロンドの恋』のカメラワークについて語るシーンあり。
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